こんにちは!「女医の育児レシピ〜こどもの成長を支える女医の実践ガイド〜」へようこそ、ゆきです✨
女医の子育てレシピ
お子さんが急に熱を出すこと、よくありますよね
さっきまで元気だったのに急に熱が…💦
といった経験はありませんか?
小児科を受診する理由で最も多いのが「発熱」です。
この記事を読むことで、発熱に慌てずに対応できるようになりますよ!
💡 今回は、発熱が続く日の対応の仕方(受診のタイミング)についてご説明します。
📖 目次
- 発熱した日に判断すること
- 発熱1-3日目
- 発熱4-5日目
- 発熱6日目以降
- まとめ
🌡 発熱した日に判断すること
お子さんの体温が高くなっていることに気がついたら、こもり熱ではないか確認してください
こどもはまだ体温調整機能が未熟で環境の温度に左右されやすいので、遊んだ後や着せすぎ、環境温度によって体温が高めになることがあります
風通しの良いところで15分ほど過ごしたり、寝起きならお着替え後に検温したり、着せすぎであれば1枚脱いでしばらく経ってから検温してみてくださいね
それでも38.0度以上あれば発熱です
この時、お子さんが生後3ヶ月になっていない場合は、即座に病院受診をしましょう。
生まれて3ヶ月の間は、抵抗力が弱く(ママからの免疫は多少あるのですが)発熱以外の症状が出にくい場合があります。そして、重症化しやすいこともありますので、心配しすぎる必要はないのですが病院受診を勧めます。
また、お子さんの体調の変わり具合も見てみてください。発熱の原因で最も多いのがウイルス感染によるものですので、一般的にはかぜと言われるもので数日で改善してくことが多いです。しかし、重症化する場合は時間経過とともにどんどん様子が普段と違ってくる(遊ぶ元気がない、水分ですら取れない、呼吸が荒いなど)のでここはママ、パパの直感を大切に!
普段と様子が違うなと感じたら受診して下さいね。
話せない赤ちゃんほど、よく観察してみるととてもわかりやすく正直に教えてくれてますよ。赤ちゃんは体調が悪くなると、母乳やミルクを飲む量や回数が減り、寝ぐずりが多くなったり、笑顔がなくなったり、手足の動きが鈍くなったり、おもちゃなどに興味を示さなかったりとわかりやすい反応をします。
「このくらいで受診するなんて・・・」と言われても結構!その経験が今後にまた生かされますので☺️
私としては、ご家族の過度な不安を取り除くのも小児科医の役目だと考えています。
飲む・食べる・寝る・遊ぶがまあまあできていれば急いで受診する必要は低いです。
🌡 発熱1-3日目
この時期は体がウイルスや菌と戦おうと全力になっている時期です。
そして、体温は40度を超えることもしばしば・・・
大人だと辛すぎます😭
でもこれは、こどもではよくあることで、体温調整が未熟なので免疫力を最大限に利用して働かせている証拠です。
この時期は発熱で体力エネルギーを消耗する時期なので、水分摂取と休息が一番です。
無理に栄養を取らせようと食べさせる必要はありません。おしっこがまずまず出ていれば大丈夫です。
目安としては普段の半分くらいでOK。あとはお子さんの過ごしたいように過ごさせてあげて下さい。
高熱が原因でぐったりして飲めない、寝れない場合はクーリング(首の後ろや脇、足の付け根)で対応したり、解熱剤を使用するタイミングです。
38度以上の発熱があっても、それなりに飲み食べができ、好きなおもちゃで遊べ、すやすや寝れる場合は熱を下げる必要はありません。
クーリングや解熱剤はあくまで発熱による症状を和らげる効果(体温も1-2度下げる程度)でしかなく、発熱を治すものではありませんので注意して下さいね。そして、解熱剤の効果は一時的なので、体が病原体と戦っているときは解熱剤の効果が切れると体温は発熱している状態に戻ります。
特に、数日で改善する発熱はウイルス感染による上気道炎(いわゆる、かぜ)が多いので薬では治りません。かぜを治す薬は現代の医学では開発されていないのです。ここでも、熱は決して悪いものではないことを思い出して下さいね。(前回記事参照)
なんの熱がわからない、知りたい、今のこどもの状態を把握したい場合は、小児科を受診し診てもらうのも一つです。
私はこどもが熱を出しても、だいたい普段の生活ができていれば2-3日は自宅で安静にさせています。特に解熱剤も使用しません。病院受診も母子共に体力使いますからね💦
🌡 発熱4-5日目
ここまでくると「あ、これはただのかぜじゃないかも・・・」と私もそわそわします。
38度以上あっても、それまでは40度で徐々に下がってきている様子があれば心配しないでいいことが多いです。しかし、どんどん症状が悪化する場合は小児科受診を勧めます。
この時期の発熱のお子さんが受診した際に診ていることは
感染症かそれ以外か
です。
感染症であれば、ウイルス感染ではなく細菌感染症も頭に入れて診療します。
また感染症以外のものであれば、川崎病や血管炎、免疫機能異常などあらゆるものを想定して診察する必要が出てきます。(この時期以前にも想定する場面はありますが)ここではそれぞれの病気についての詳細は割愛します。
発熱が4-5日持続する場合は、早めに小児科受診をした場合でも、再度小児科受診を勧めます。
🔍 発熱6日目以降
入院しながら発熱の上がり下がりを詳しく観察したり、血液検査や画像検査など精密検査を行うことが多いです。アデノウイルス感染症や突発性発疹症にみられるウイルス感染症は5-7日持続することがありますが、それも特徴的な症状が出ていない場合は判断材料に乏しいことがあるので重篤な病気が隠れていないかを慎重に診る必要があります。
🔍 まとめ
発熱の時間経過とともに、発熱以外の症状がそろってくることがあります。小児科医も発熱のみの場合と、それ以外の症状が揃った場合とでは判断が異なることがあります。なので、発熱当日に受診して「かぜですね」と言われたのに後になってこの病気だった!とわかることもよくあります。
お子さんが発熱したら受診のタイミングを考え、わからなく悩むようなら早めに小児科医に相談して下さいね。
病気の見通しがわかるだけで安心してご自宅で看病できることもあります!
ご家族だけで無理しないように🙏
📌 次回の予告
次回は「便秘」についてご紹介します!お楽しみに!
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